環境経済・経営研究所(RIEEM)は、2022年6月6日にカーボンニュートラル副専攻、先端社会科学研究所(IASS)と共催でシンポジウム「カーボンニュートラル:文系学生に何ができる?」を3号館305教室で開催いたしました。本シンポジウムは、対面とオンラインのハイフレックス方式で開催されました。
本シンポジウムでは、東京大学未来ビジョン研究センター・国立環境研究所の江守正多様、デロイトトーマツグループ執行役の松江英夫様、株式会社fabula代表の町田紘太様、アスエネ株式会社Co-Funder & 代表取締役CEOの西和田浩平様をパネリストに招きました。講演に際して、社会科学総合学術院の赤尾健一先生に開会のあいさつを頂きました。
最初に、江守様の講演では、気候変動のシミュレーションや日本と世界の気候変動対策に対する意識の違いとともに、社会の「大転換」が必要であることをお話しいただきました。次に、松江様の講演では、経済・経営の視点からカーボンニュートラルや「大転換」へどう向き合うかお話しいただきました。
講演の後半では、実際に環境へ配慮した商品を開発・販売している企業の代表の方にお話しいただきました。町田様の講演では、食品廃棄物由来の新素材を用いた商品展開を中心に、循環型社会への貢献についてお話いただきました。西和田様の講演では、CO2排出の見える化だけでなく排出削減までを一体とした「アスゼロ」の話を中心に、株式市場の動向についてもお話いただきました。
講演の後、早稲田大学理工学術院の所千晴先生も加わり、パネルディスカッションを行いました。最初に、司会の有村俊秀所長から、カーボンニュートラルな新しい社会に貢献したいけれども、どう行動すればよいか分からない学生へ向けてアドバイスを、各討論者から意見をいただきました。
続いて、シンポジウムの発起人である、学生の西川修平くん、石田俊一朗くんがそれぞれ質問を行いました。西川くんからは「カーボンニュートラルへ向けて今後推進したい、もしくは注目されそうな技術は何か」、石田くんからは「サステイナビリティ・CO2削減のために、大学が果たすべき役割は何か」という質問があり、それぞれ登壇者から意見をいただきました。
最後に、パネルディスカッションにも参加された所先生より閉会のあいさつがあり、シンポジウムは盛況に終わりました。雨天であったにもかかわらず、多くの学生・教職員が参加してくださいました。また、オンラインでも127名の参加があり、カーボンニュートラルに対する注目の高さがうかがえました。